こんな!こんな手紙残して!
忘れられるわけないだろ!!!
手紙の端にある涙の後が、雫の思いの固まりに見えた
学校を出てすぐにタクシーを拾った
行き先なんて決まってる
「空港まで!早く!!」
運転手を急かしながら、昨日の雫の笑顔が何度も浮かんだ
っ……
このまま終われるかよ!!!
終わってたまるかっ!!
空港につくと沢山の人で雫がどこにいるのか全く分からなかった
走って走って、必死に人混みを掻き分け探す
……その時、見覚えのある後ろ姿
間違えるはずが無い。
俺の、愛しい人
愛しくて、たまらない人
「……雫ッ!!!」