「……っ……ざけんな…」


「……は?龍、どうした?」



「ふざけんな!!」


「ちょっ!龍!!」



俺は教室から飛び出した



ふざけんなよっ!



こんな、こんな手紙だけ残しやがって!!


『龍へ

この手紙を読んでる時はもうあたしは日本にはいないんだろうね……。


ごめんね。龍…。つらい思いさせちゃって…。


でもお兄ちゃんを……ずっとそばにいてくれたお兄ちゃんを、見放すことなんてあたしには出来ない……。


だからあたしはお兄ちゃんと一緒にいる道を選んだ…。


でもいつも浮かんでくるのは龍の顔で……。


何をしてても、その一つ一つが龍との思い出に繋がってしまうの。


本当、ダメダメだよね……。


でも龍を好きになってよかった。


心からそう思える。


もう会えなくなるけど、あたしはずっとずっと龍を忘れない……


ありがとう、龍。バイバイ。


雫より』