そしてクラス全員が帰った後、俺たちは2人っきりになった


前までと同じように、雫の前の席に座る



静かな教室に響いてしまうんじゃないかって思うぐらい、うるさく鳴り止まない鼓動



「……ごめんね。突然残らしちゃって……」



日誌を書きながら、雫が呟くようにそう言った


「……イヤ。俺も雫に日誌任せっぱなしだったから……」



前まで当たり前だったのに……


それが今では本当に貴重で……



この空間がすごく大切に思えた


日誌を書いている間、俺たちは会話という会話はしなかった


何を話せばいいのか分からなくて言葉が出てこなかった