迷ってる龍


……イヤ。


イヤだよ…………。



あたし以外と一緒に帰ったりしないで。


「……わかったよ…。」


うつ向き加減で言う龍


――ズキッ


っ……送って行くの?。


私を置いて………?



喜んでいる相手の女子


「じゃあ明日は私!」


「えぇ―ズルい!私も!!」


次を狙い、騒ぎ出す女子たち



………いや



いや……



「イヤッ!!」



クラス中の視線があたしに向けられた



こんなに見られていて緊張で手が震えているのか……


女の子たちへの怒りで震えているのか…


そんなのさえ分からないくらい、必死だった




めったに大声なんか出さないあたしが、こんなことするなんて親友の美結でさえ驚いている。




でも…今は、止まらない―……