「あいつらは運命的に再会したんだぁって。盛り上がってたじゃん。」


「ごめん。」


「二度あることは三度あるってね。」


キャンセルはこれでおしまいだよ。


「え?」


「私は運命じゃなかったってこと。」


「雅美ちゃん………俺」


「たった二年の思い出なんて運命には勝てないみたい。暫くは仕事にでも夢中になろうかな。」


龍くんには悪いけど、少しすっきりした。


「あ、そうだ。」


困った顔のまんまの龍くんに教えてあげなきゃならない。


「悠ちゃん、今夜は龍くんと飲みに行ってることになってんのに私と会っちゃ駄目じゃん。打ち合わせ足りないよ?じゃあね。」


手を振って電車を降りた。