あれから一夜がたった。
朝になるといつものように土方さんがいた。
後ろ姿しか見えなかったけど、なんだか嬉しい。
「遥ぁ、テメー書類整理だからな。」
「はい!」
後ろを向いたままアタシに気づいたのか、人間じゃないな。
「何、ボケっとしてやがる。さっさと副長室にいけ。俺は後で行く。」
アタシと正反対の場所に言った土方さん。
両想いになっても大して変わらないのが土方さんらしい。
「なぁふ!」
部屋に入ると腰を抜かしそうになった。
「な、んだこれぇ~!」
手かワナワナと震える。
目の前には昨日の比じゃないほどの書類の量が…。
「絶ぇっ対に終わらない!!!」
アタシの悲痛な叫びが屯所中に響いたことは間違いなかった。