「あ、そだ今日は
夕方から知り合いに
会う約束してるから

それまでには
帰ってね?」


「しりあい―?

女の人でしょ?」


「あ―うん、まあ

女の人」


「うん、

ぢゃぁそろそろ帰る」


私は
少しうつむきながら
玄関へ向かう


「心愛、忘れ物」

私は少しすねながら
振り向く


…ちゅ


「もう!!

やる事がキザって
いうか
くさいっていうか」


「知ってる笑
自分でもなんで
こんなベタなん
やってんやろ…


って思う

自分が1番


…恥ずかしい」


「ぢゃぁ
やんなくていいから!!」

私は顔を赤らめる


「照れんなや!!
俺のがはずいねんから!」


「…優人

もっかいちゅうして」

「可愛すぎ…」


優人が私のうでを
つかんで引き寄せると
さっきよりも濃厚で
長くて優しいキスをする


「ん…

優…人…ぉ」

私が優人の名前を呼ぶと
優人はゆっくりと
私の唇から自分の唇を
離す


「あ―ダメっ!!!

もう無理!!!
我慢できひんく
なるから!!!!!」

優人が私の体を
少し遠くへ離す

「優人」

「今俺と目あわせんで!!」

優人が目線をそらす

「よし

まだ理性がたもてる間に
お帰りになりなさい」

優人が目線を
そらしたまま
私に言う

「はぁい…」
私はさっきよりも
少ししゅんとして
嫌々玄関をでる