「こんにちわっ」
玄関のドアが開くと
私は元気よく挨拶する
「また来たの?」
優人が少し困った
表情をする
「だめ?」
そう私が上目遣いで
聞くと
優人は少し微笑んで
ココアを入れる
「はい」
「…そいえば
気になってたんだけど
なんでこんなココアが
いっぱいあるの?」
「元カノが
ココア好きだったの
だなら
ココア買いだめ
してたんだけど
別れちゃったから」
「ココア元カノに
あげればよかったのに」
「う―ん
そう思ったんだけど
1度機会を逃すとさ―
ね」
「ふ―ん
元カノ可愛かった?」
「可愛かった
でも心愛のが可愛い」
「軽い!
だから元カノとも
続かなかったんだよ」
「いやいや
俺ちょう一途だから!!」
「ぢゃぁなんで
別れたの…?」
「なんでだろ
それぞれの夢を
叶えるために?」
「何それ」
「俺は東京いきたかったし
元カノは向こうで
やりたい事あったし
だから全然後悔とか
してない」
後悔…
ねぇ
私はあの頃に
後悔してない?
私はそっと自分に
問いかけてみる
…後悔だらけ
だって私はまだ真実を
知らない
怖くて
傷つきたくなくて…
まだ聞けないんだ
何1つ言いたい事
言えてない
何1つ伝えてない
いつだって
逃げてばっかりで
最後には
後悔だけが
…残るの