見た目は明るくて人気者でなにも悩みなんてなさそうだけど…。



いつも不安だらけなんだよね?



今日はずっと着いててあげよう…。



「迷惑かけてごめんね、オジサン…」

「いいから乗りなさい」

「ありがとう…」



後部座席に横になったリンにあたしが着てた薄手のカーディガンをかけた。



ダルそう…。



明日にはよくなるといいな…。



眠ったリンを確認してから家に帰った。



薬を飲ませてからお母さんが敷いててくれた布団にリンを寝かせるといつもみたいに小さくなってる。



「熱い?」

「寒い…」

「今日はずっとここにいるから安心して寝ていいよ…?」

「紅ってマキみたい…」



えっ、それってやっぱり女として見られてない感じ?



違うと信じたい…。



スッと延びてきた手を握るとヒヤッと冷たくて、まだ熱が上がる予感がした。



リンが辛そうだとあたしも苦しいよ…。



早く元気に笑ってね?



「元気になったら歌うんだ…」

「うん、今は寝な?」

「オヤスミ…」



ゆっくり寝ていいよ…。