本当に俺は紅のことを信じていいんだろうか…。



裏切られたらきっと俺は母親に捨てられた時以上に傷つく。



それがいちばん怖い…。



「人はいつか裏切るよ…。紅だって俺から離れて行く…」

「あたしが教えてあげるから、愛情」

「はははっ、よろしくお願いします」

「大好きっ!!」



抱きついてくる紅を自然と抱きしめ返すことができる…。



もし、今感じてる温かさとか、安心感がマキの言ってた『好き』なら、俺は確実に紅が好きだ…。



きっとどうしようもないくらい紅が大好きだと思う。



この気持ちの意味が言わないけど…。



ちゃんと大事にしよう…。


「どうすればいい?俺も紅の気持ちに応えてあげたい…」

「今日は何も考えないでただ一緒にいよう?なるようにしかならないんだから」

「うん。紅…」

「ん?」

「ありがとう…」


ドアの向こうでガタンッと大きな音がした。



慌ててドアを開けるとそこには紅の家族が勢ぞろい…。



完璧に話し聞かれてた…。



「リンチャン!!私でよければあなたのお母さんになるから!!」

「ははっ…」

「遠慮しないでいつでも泊まりに来なさい!!」



ソレ、最高…。