中学生になったときに俺を引き取りたいと急に言ってきた母さん。



3ヵ月だけ一緒に暮らしてみた。



なれない土地で精一杯我慢して…。



義理の父親ってのがまた曲者で、俺を邪険にした。



母さんは俺に出てってほしいと頼んだから俺はまたひとりで暮らすことになった。



なんで俺を引き取りたいと言ったのか、今でもわからない…。



でもそこに用意してあった服もまた年頃の女の子が着るような服で…。



さすがに女装はできなかったから中性的な服を選んで着てた…。



あの人は壊れてる…。



また俺と暮らしたいと言い出した…。



「この前のエアメール、母親からの手紙でさ」

「なんて書いてあったの?」

「『一緒にくらしましょう、ミズキ』って。あ、妹ね、ミズキっての」

「何も知らなくてごめん…」

「なんで泣くかな~…」



俺をどうする気?



マジでこのまま紅のこと好きになっちゃいそうだよ…。



ってか好きってなんだろう…。



「墓参りだって行ってんの俺だけなんだけどね~…」

「リンは女のコじゃないよ?ミズキじゃない…」

「知ってるって」

「あたしがリンの居場所になる!!だから寂しくないよ?」



俺の居場所?



紅が…。