親って大変だと感じたよ…。



こんなめんどくさい行事があるなんて…。



なんだか親に感謝しちゃうよね…。



「じゃ、迎えに行こうか」

「うん。教室にいるんだよね?」



やっと終わってくれた…。



そう思って教室に迎えに行くとポツンとひとりで席に座ってる愛音チャン。



周りはザワザワしてて楽しそうなのにあのコだけひとり…。



「友達いないの?」

「えっ、知らない。あんまり喋ったことないし」



あたしを見つけた愛音チャンはニコッと笑顔になって駆け寄って来た。



ピンクのランドセルが傷だらけ…。



「あんたさ、イジメられてんの?」

「えっ!?な、なんで!?」

「女のコがそんなにカバンに傷作らないから」

「違うよ!!あたしドジだからよく転んじゃうの!!早く帰ろっ!!」



どんな転び方したらあんなに傷が着くんだよ…。



マジでウソが下手だな。



「イジメられてんなら逆にやっつけなよ」

「だから愛音はイジメられてないって…」

「隠したら自分が苦しいだけだよ。立ち向かわなきゃ余計やられんだからね」



ショボ~ンという音が聞こえそう…。