よし、逃げよう。



意を決してダッシュ。



追い掛けて来ないリンが気になってチラッと覗いてみた。



秘密基地の壁に寄り掛かって俯いてるリンが可哀相になる…。



「リン?」

「ん?まだいたの?」

「い、家に帰ったら…ね?」



ニコッと笑顔で頷いたリンがカワイくて走ってギュッと抱き着いた。



もうたまんないっ!!



「ちょ~~好き…」

「あははっ!!紅カワイイ…。俺も超好き」



笑顔で手を繋ぎ、少しだけ散歩してから秘密基地に戻った。



ドアの前でもチュッて…。



チュッて…された…。



「ただいまぁ~」

「「早っ!!」」

「早いね~、俺」

「固まってんじゃねぇよ紅!!遠距離の俺に対する当て付けか!?」



してないしてないっ!!



でもさっきのチューでクラッとした…。



リンチャン大しゅき…。



その後もちょっとボケッとしてたかもしれない。



だって歌ってるリンと目が合うんだもん…。



「紅のボケ…」

「仕方ないよ、相手はリンだもん」



だからしてないってば…。