マサルドリアを出てから数週間が過ぎた。お父さんの人の魔力を感じとる能力があれば簡単にレインを見つけることができると思っていた。

だけど魔力を察知するには対象の人にある程度近づかないといけないし、もともとあたしとレインの魔力は分かりにくくなっているみたい。

そういう訳であたし達はレインの手がかりを見つける為にあたしが生まれた場所、クォークにあるお父さんの研究室に行った。

研究室には緑色の液体が入った大きなポットが六個並んでいて、その全ての中に親指ほどの大きさの何かがいた。

お父さんに何かと聞いた、そしてその答えを聞いたことを心底後悔した。それはあたしの失敗作、生まれることが出来なかったあたしの兄弟たちだった。

その事実にあたしは押し潰されそうになって訳が分からなくなって･･･気づいたらアチコチが壊されていた。さっきのポットは全部割れていて周りにあった色んな機会は火花を放って壊れている。

『ま･･･た？またあの時と同じなの？あたしはどうなっちゃったのよ！はっ!?お父さんは？シーバー？もしかしてあたし･･･。』

『大丈夫、ここにいるよ。』

お父さんとシーバーが姿を見せてくれた。見たところケガもないみたいだからホッと安心すると力が抜けて床に倒れ、気を失ってしまった。