決壊した涙は、止まらない。
いや、止めれないんだ。
「もぅ、やだ………」
そう、本音を漏らした時だった。
「なにがだ??啓?」
宇佐美さんが、来てくれたのは。
ビックリして、顔をあげると少し恐い顔をした宇佐美さんが立っていた。
よく見ると、宇佐美さんはものすごくカッコいい人だと思った。
そのうえ、身長は180ぐらいありそうな高さだ。
160の僕は、首が痛い。
座っているからなおさら。
「どうして、こんなところで泣いてんだ???」
宇佐美さんが、さっきよりも低い声で聞いてきた。
「えっと…………」
つい言葉が、詰まる僕。
初対面のような人に、本当のことなんて言えないから………
どうやって、誤魔化そうかと考えていると急に、温かいものに包まれた。