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「ただいま」
僕は、そう言いながら自室に入って行った。
今は、6時。
だが、弟の麗音(レオ)は部活があるから帰りは遅い。
凛堂さんは、仕事があって家にはいないことが多い。
だから、必然的に一人だけになるのだ。
それにしても、今日は散々な日だ。
クラスメートには、ひどい扱いを受け、奇妙な宇佐美さんとか言う人に名前は聞かれ…………
宇佐美さんとなんて、もう会うことはないだろな。
そう思うと何故だか、少し淋しい気持ちになった。
傷の手当てを終えた僕は夕食を作るべく、台所へと向った。