「超疲れたし! 糞兄貴バイクだしよ」 「ナミ先輩だっさ、それくらいで疲れた の?」 ……ん? なんだか、嫌味なセリフが耳に入った。 裏声っぽい、微妙に高いその声は…… 歩夢先輩だった。 あたしは、こんなにも嫌味じゃないし。 「マジうぜー! ったくもう、さっさと 行くぞっ」 自転車に、再び跨りナミ先輩は歪なハンド ルを握った。