「随分ハイテンションなダチだなあ!」


涙目で、未だにヒーヒー言うナミ先輩が
褒めてるのか、貶してるのかよく分かんない
言葉を掛けてきた。


「耳痛いよ……。これ、全部ナミ先輩の所為
だし」

「はあ? 流れ的に兄貴だろ!」

「おい、優梨に迷惑掛けんなよー」

「はあ?! お前だろっ!?」




漫才のような兄弟喧嘩。
抜け出したくない、暖かい空間。



あたしは、二人の喧嘩の声に何故か
穏やかな感情を抱いて瞳を閉じて、
深い眠りに落ちた。