気になって聞いてみた。
あたしのかな、なんて淡い期待を胸に。



「あ? お前専用メット。昨日急いで
買ったんだからな」


前を向いたまま、平然と言った歩夢の
耳は少しだけ赤みを帯びていた。



バイクで走ること2時間。


服から電化製品まで、ありとあらゆる
物を低価格で売っているお店に着いた。


「何しに来たの?」