ドン……ッ。 肩に、鈍い衝撃が走る。 「あっ、すみません!」 「悪ィ……っと、あれ?」 肩を擦りながら、背の高い男を見上げる。 筋の通った鼻。 二重で琥珀色の長い睫が映える瞳。 世の中にも、なかなかいない「イケメン」 な男だった。 思わず見惚れていて、意味深な言葉を 忘れかけていた。 「ん……? あれって?」