体育館中の視線が一斉にあたしに
向く。

まるで「貴方がやったの?」とでも
言うように。



暫く、囁きが聞こえて唇を噛んで俯くと
先輩達は何事も無かったかのように
シャトルを打ち始めた。



「……気持ちいいっ! 陽菜、早く打って」


呆然とした表情の陽菜は、我に返って
頷いてシャトルを打ち上げる。


あたしは、どんなに外れたシャトルでも
追いかけて打ち上げて、何とか続いた。



気づけば、部活終了時間の5時を迎えていた。


「おつかれさまでしたっ」