部屋に戻ると見たくもないあの顔。
美咲は悠真に何度も何度もメールして、会えないとダメって感じだった。
「きゃっ!またきた!」
メールが受信される度に声を出して・・・。
周りからどんな目で見られても気にしないあの勇気。
愛に生きてる。
「ああいうのは気にしないほうがいいよ。ちょっとズレてるからね。」
美奈の言葉は明らかに美咲を馬鹿にしていた。
誰がどんなこと言ったて美咲は誰にも嫌われないのに・・・。
美咲には悠真がいるから、
悠真には美咲がいるから、
お互い支えあって進んでいけるんだ。

次の日の朝。
悠真と岩見と合流する前、あたしは美咲に話しかけた。
美咲の全てを許し、仲良くしたいと思った。
「なに?」
相変わらずあたしにはきつい態度。
でも、やっぱりもう対立してられないよ。
「・・・あのね!あたし美咲と仲良くしたいの!」
美咲の目が疑いの目になっていく。
それでもあたしは真っ直ぐにみつめた。
「美咲とじゃないでしょ。悠真に近づきたいだけでしょ。」
ボソッと言った。
確かにそうかもしれない。
でも、もう1つ理由があるんだ。
「悠真のこと大好きだけど、美咲とも仲良くしたいの。中学最後の旅行楽しみたいんだ・・・。」
ふと目をそらした隙に、美咲は泣き出した。
「どうして!?美咲あんなにひどいことしたのに・・・っ!」
あたしは目を疑った。
これが、本当の美咲?