「お嬢様、本日ピヨは欠席するそうです。」

「……睦月が敬語って似合わない。ま、何事もきっちりかっちりだけど。って、ピヨ休み?」

「あ、その話なら、理事長が試験免除にする、と言ってましたよ?何か代わりに頼まれていたみたいですけど。」

蔵が言った。しゃべりつつも、手は止めない。

執事科の生徒は誰一人として、無駄な行動は極力しない。

「それなら、後で理事長に聞いてみようかな…」

何を考えているかわからない帝院理事長を思い浮かべ、姫乃は呟いた。

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