「一応、君の許可をとらないとね。」

「で、俺はどちら側ですか?」

「もちろんあちら側。試験は免除。」

"免除"という言葉に一縷はピクッ、と反応した。
もちろん、帝院理事長はそれを見逃さない。

「いい条件でしょ?」

「……まぁ。」

「じゃ、アスカさんによろしく言っておいてねw」

(なんで理事長って俺と喋るときオカマっぽくなるんだ…?)

そんなことを思いながら一縷は理事長室を出た。
そして、長いため息をつく。

「姫乃にどうやって説明すっかな……」

第5校舎へと向かいながら呟いた。