「唯!」 「あっ、お母さん!」 なかなか駐車場に来ない私を心配して探しに来てくれた。 「早く帰るよ」 「……うん」 私は見慣れた校舎を見渡した。 学校は嫌いだけど、ここには翔也との思い出がある。 楽しい思い出ばっかりじゃないけど、全部大事。 「唯!早く!置いてくよ」 「は~い」 駐車場の車に乗り込み、家に帰った。