呼び出し音が6回鳴ってから翔也が出た。



『……はい?』


『翔也?私達今終わった』


久しぶりの電話。

少し不安だったけど、翔也の声はそんな私の不安を吹き飛ばしてくれた。




『疲れたね。今まだ学校?』


『いやー、直基ん家』


『そっか』



確かに電話の向こうは騒がしい。



『……唯?ちょっと直基が話したいって…』



『えっ??本当??やったぁ!話す!』



『…………ちょっとだけだからな!!…』


電話越しに直基に叫ぶ翔也の声が聞こえる。



直基なんて久しぶりだな。
元気にしてるかな?