やっと合唱まで終わり、卒業生は退場。


私の顔は卒業式が終わりに近づくにつれて、にこやかになっていたと思う。








そして体育館の外に出た。




「唯~、終わったね!」


なつがとびきりの笑顔で私に駆け寄ってくる。


「もう話長すぎって感じ」


早速、愚痴をこぼすなつ。


「でももう何もかも終わったよ!」


「やったぁぁ★」



卒業式は普通、仲間との別れが辛くて泣くんだろう。

でも私に涙は出なかった。


これはきっと、翔也が私を強くしてくれたんだよね。




泣き虫だった私を、

ここまで強くしてくれたんだ。