翔也はまた東京に帰った。



私達は違う場所で、それぞれの道を歩いてゆく。



1人残された駅。





「翔也?東京の空はどんななの?」


空を見上げて呟いた。


「こっちの方が…キレイかな?」



まだ翔也の温もりが残る私の手のひら…



忘れない。

忘れる訳ない。





遠距離だってなんだって、乗り越えてみせるよ?





時計は12:00をまわって、町中にお昼をしらせるサイレンが鳴った。