いきなりやって来たあの男。

名前は坂田翔也。
私と同じ中2らしい。

出身東京。…チッ…
私は生まれながらの田舎人。

母親の仕事の関係でこっちに来たらしい…なんでこんな田舎に?

父親は東京で会社の社長さんとか……ワオ★
え?なんでこんなに知ってるかって?

ふふふふ。それはね…
あの後私達は意外にも話が合い、仲良くなった。
なんだかんだ言ってアイツはいい奴だ。

そして今日、翔也は転校生としてこの学校に来る。

「ねぇ唯!転校生男の子って知ってた?」

この子は河口紗希。
中学になって初めてできた友達。
これでもか!ってぐらいかなりかわいい。

でも男運がものすごく悪い。
今まで付き合ってきた男子もろくな奴がいない。
「どんな子かなぁ…」

いい人ですよ?

「はーい、みんな席に着いてぇ」

ちょうどいいところで担任が来た。

今日の日程などを話し終えると先生は翔也を読んだ。

「坂田君、入って」

……ゴクッ…

みんな入り口に注目した。

「失礼しまぁす。」

翔也が入って来た途端、 教室中がざわめきだした。
…特に…女子。
まぁわかってた事だけど。

「坂田翔也です。よろしくお願いします」

「はい、じゃあ坂田君の席はあそこね。」

担任はそういって窓側、一番後ろの席を指差した。