「アレ?なんでこんなに部屋ガラガラなの?」

コウキさんは部屋の真ん中にあぐらをかいて座った。

「日曜日東京帰るっつったじゃん!」

「え!?俺聞いてねぇよ!せっかく会いに来たのに意味ねぇ」




それからコウキさんは1人で喋りまくった。

私達はコウキさんの雑談を飽きるまで聞いた。


どうやらコウキさんは今、高校3年生。

寮に入っている為、こっちに越して来る必要がなかったらしい…


連休中で、翔也に会いに来たとか…


「あ、今日俺泊まるから!」



………やっぱり…


「えっと…名前なんて言うんだっけ?」


「あ…唯です…」


「そっか…じゃあ唯ちゃんも今日泊まんなよ!」


……え…!?


「翔也も喜ぶだろうし!!コイツなかなか思ってる事言わねぇから!本当は唯ちゃんに泊まって欲しいんだよ!!なっ!!」


え?そうなの?


「……………」


……なんか言えよ…


まぁ、なんだかんだで私はこの日翔也の家に泊まる事になった。