「唯!早くご飯食べないとバス遅れるよ!!」

「……うん…」

お母さん…

お母さんは、翔也が東京に帰る事知ってるのかな?

翔也の親と仲良いなら、知ってるよね…


私と翔也が付き合ってる事も知ってる?


「ボーっとしないで早く食べて!お母さん学校まで送って行けないよ」

「……うん…」


笑わなきゃ…

残りの時間をこんな暗い感じで過ごしたくない。

どうせなら、とびきり楽しい時間にしたい。

私は食べかけの食パンを一気にほおばり、お茶で口の中を潤し、洗面所に向かった。