『あははははははは』
翔也が借りてきたDVDは、涙が出るほど面白かった。
2人で顔がつぶれそうになるぐらい笑った。
つぶれないけどさ…
DVDを3本ぶっ続けで見た。
「面白かったね」
「うん!最高!」
「あ、もう夜だ」
……本当だ…
気づかなかった。
楽しかったな…
久しぶりにこんなに笑った…
翔也の隣で…
好きな人と誕生日を過ごすって凄い事。
特別な日に、
好きな人が隣にいる…
それだけで嬉しくてたまらない。
「…唯、手ぇかして」
「え??」
私は戸惑いながらも翔也に手を出した。
「目ぇつぶって」
……言われるまま、静かに目を閉じる。
その時、薬指に何か入った気がした。
「いいよ★目、開けて」
私の指にシルバーの指輪がとおっていた…
「記念って言ったら誕生日っぽくないけど…いつものお礼かな?」
翔也は笑顔で言った。
「…ありがとう」
「指輪って定番だけど、それは特別だから!!」
「なんで?」
「秘密ぅーー」
翔也は目を半目にしてアホ面をした。
「変な顔!!」
「えぇー?唯の顔には負けるよ!」
「…どういう意味?(怒)」
「はははははっ」
その日は、
今までで1番幸せな誕生日だった。