直基行っちゃった…
「飲む?」
「え?」
「…カルピス」
はははっ
いきなり…
「何でカルピス?」
「好きだから」
いつもより楽しそうな翔也。
きっと直基の事が大好きなんだね。
「うん、ちょうだい」
翔也、直基とずっとずっと仲良しでいてね。
「……唯…」
「…大事にするから」
え?
翔也は急に真剣な顔でまっすぐに私を見ながら言った。
「………うん…」
私はとりあえず頷いた。
何の事?
大事にする?
何を?
そして翔也は優しく私を抱きしめた。
翔也の腕の中はあたたく、私は思わず目を閉じた。
その
『大事にする』
は、私の事を大事にするって受け止めていいんだよね?
そうだよね?
……翔也