矢野くんも、優ちゃんも先生も…皆が驚いてあたしを見ている。




全部言い切った後に誤魔化そうと首を傾げて苦笑いを作るあたし。




「はい、ストップー!」




まぁ、優ちゃんに止められたんだけどね。




まさかここまでとは…みたいな顔してるもん。




「最初のとこからまたやり直そっかぁー」




「あ…はい」




「ちょっと待って、優。少し休憩入れない?森永さんも初めてだから少しずつ…」




言われるがままに元の位置につこうとしたあたしの前に、矢野くんが現れる。




優ちゃんは矢野くんの言葉に頷く。




あたしはホッとして思わず力が抜けて持っていた台本を床に落とした。




「どうしたの?休憩だって」




「あ、ごめん!ありがとう矢野くん」