目の前には祐一くんがいるから余計に前は向けない…




チラッと祐一くんを見ると、落ち着いた表情をして窓の外を眺めていた。




祐一くんは高い所苦手じゃないのかな…っ




するとその場で座りなおした祐一くんのせいで、ガタンッと揺れた。




「…ひぃっ」




ギュッと手を握り締めるとそれに気づいた祐一くんは沈黙を破った。




「観覧車嫌いなの?」




「あ…うん、ちょっとね」




紛らわせる為に笑うともう一度揺れが起こったと思ったら、祐一くんはあたしの隣に座る。




「へ?」




「間抜けた返事」




"間抜けた返事"




…前にもそんな事言われた。