───── 火曜日。 今日は圭治は来ないだろう。 私はワイングラスを磨きながら、ふと考えた。 ─全ての真実を伝えられるだろうか。 ─真実を知った圭治はどうするだろうか。 不安が頭をよぎる。 私は顔に出ていたのだろうか。 翔吉が私に声を掛けてきた。 「ユアさん…大丈夫っすか?なんか顔色良くないですよ…」 「ありがと。でも大丈夫」 無理して造った笑顔を向け、この場を後にした。