異変に気付いたのは次の日だった。
いつも夏木君と帰るひろちゃんが一人で帰っていたのだ。
『ひろちゃん!
どうしたの?
夏木君は?』
駆け寄ったあたしを見て、眉毛を垂らして弱弱しく首を振った。
『…喧嘩でもしたの?』
「うん…怒らせちゃった、って感じかな?」
『ひろちゃんが?
ひろちゃんが怒るなら分かるけど…。』
「あたし性格悪いから。
もうね、ダメかもしれない。」
『そんな事言わないでよ…。
仲良かったのに何で?』
あたしの問いかけに泣きそうな顔で笑ったひろちゃんが痛々しかった。
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