何の反応もなしか…と少し拗ねていると、ポンポンと肩を叩かれ夏木君を見ると、夏木君の意地悪な顔と同時に頬に指が刺さる。


『………………。』


ムゥ…と夏木君を睨むと、フッと顔が近づく。
反射的にキスだ、と目を閉じたが唇にあの柔らかい感触が全く来ない。


不思議に思い目を開けると、焦点が合うか合わないかギリギリの所で夏木君の顔が止まったままあたしを見つめていた。


ギョッとして離れようとしたあたしの頭を夏木君が無理矢理押さえつけた。