「これからはキスもハグも全部自由にしていいんすよね?」


鼻と鼻をくっつけたまま、そう聞いて来る嵐にあたしは自分からチュッとキスを返した。


『その敬語も辞めてよね。』


そう呟くと、いきなり立ち上がったかと思うと、あたしの身体を軽々と持ち上げてクルクル回した。


『ちょっ…倒れた奴が何してんの!
も~下ろして!』


口でそんな事を言いつつも、頬は緩みっぱなしだった。


「あーっ俺マジで学校中に叫びたい!
姫は俺の彼女って!」