「…野田?
どうしてこんなところにいるの?」


振り返ると、中学時代少しだけ付き合っていた男がいた。


『須藤君…ちょっと知り合いが居て。』


「姫~!」


須藤の後ろから走って来た嵐は、須藤をパッと見てすぐに視線を反らした。


「はい、体育館暑苦しいでしょ?
三人で分けてください。」


そう言って差し出してくれたのは、スポーツドリンクだった。


『あ、ありがとう。』


「…須藤さんと知り合いなんですか?」


行ってしまった須藤の後ろ姿を見ながら嵐が聞いてきた。