「そうっすよー。
………まつ毛長っ!」


グイッと顔を近づけて来てジッと顔を見られた。
さすがにドキッとしてしまった。


『ちょ、近いし。』


「あ、すみませーん。
俺、桐谷嵐っていいます!」


『はぁ?
あたし別にあんたの名前聞いてないんだけど。』


「ですよね~、だから言っておかなきゃ聞いてもらえないかなって思いまして。
俺、姫に彼女になってもらいたいんで!」


ギョッとその場にいた皆が彼を見た。


「お、おい嵐……。」


嵐の隣にいた友人らしき人が焦り顔であたしと嵐を交互に見た。