『……ははっ、夏木君って自転車本当似合わないよね!』 「あぁん? んな事言うなら落とすぞっ」 そう言って夏木君は自転車をグラグラと揺らした。 キャー!とはしゃぐあたし達は、きっとどこからどう見ても高校生カップルだった。 いつか、本当に恋人になって一緒に自転車に乗れる日が来るといいな…とこっそり思ったのは、愛美だけではないのだ――…