さっきまで切ない顔をしていたのが、ケロッとした顔に変わっていた。


何も言えないままつっ立っていると、木村君が突然手を出した。


………………?


反射的に差し出された手を見ると、違う!と言われ、あたしの手を掴んだ。


「これからも友達としてよろしく。」


握手…って事か。


納得して頷くと、木村君はニコッと笑って教室を出て行った。


諦めない、か…。
あたしも一人の人を振ったんだから簡単に諦めちゃダメだね。


始まったばっかりの恋頑張ろ。
…夏木君は強敵だからね。