「……俺が弘子に弱い事知ってて言ってるだろ。」


はぁ…とため息を吐いて怜は渋々と弘子に本音を溢した。


「昨日あいつが木村みたいに助けてくれる奴になれとか言うからムカついて八つ当たりした。」


気まずそうに話し出した怜に弘子は一瞬キョトンとした表情を見せたが、ふふ…と笑った。


「怜だって助けようとしたのにね。」


「…でもそんなの知るわけねぇよな。
つーか、八つ当たりとかださい…」


そんな怜に弘子は優しく微笑んだ。


「八つ当たりっていうか…嫉妬?」