一瞬何とも言えない気持ちになったが、自分の気持ちを慌てて隠した。


「いってぇ…高橋さん大丈夫だった?」


ぶつかってきたのはサッカーボールで、何か競技に使う物を誰かが遊んでいたようだ。


『大丈夫…木村君大丈夫!?
ごめんね、かばってくれてありがとう。』


「怪我なくて良かったよ。
おい!このボール蹴ったの誰だよ?」


木村君は優しく笑って、蹴った人に文句を言いに行った。


ハッと思い出し夏木君を見ると、夏木君もポッケに手を入れてこちらを観察するように見ていた。