あ、そうだ!と突然立ち上がったお母さんに皆不思議そうな顔を見合わせた。
しばらくすると、パタパタと走って来て夏木君に写真を差し出した。


………?


写真を覗き込むと、若い頃のお母さんとお父さんと知らない男女が楽しそうに笑って写っていた。


…もしかしてこれ…


夏木君を見ると、写真を凝視して固まっていた。


「…貴方のお母さんとお父さん。
四人で撮った物が沢山あったなって思って。
良かったらもらって。」


夏木君の両親らしい二人を見ると、本当に夏木君はお父さんにそっくりだった。
お母さんも優しい顔立ちの可愛いらしい人だった。