「だから、怜に親の知り合いの人が家に住ませてくれるらしいって言われた時安心した。
もちろん女の子がいるって知ってた。
でもあたしは怜が一人じゃなくなるのが嬉しくて心から良かったって思った。
女の子なんてどうでも良かったの。」


『……………………。』


ひろちゃんの夏木君に対する気持ちがよく分かる。
夏木君だってあんなに悲しんでた。
好きなのに別れる意味が人を好きになった事のないあたしにはまだわからなかった。


「あたしは怜とも愛美ちゃんとも同じ様に接したいと思ってるから。」