パタパタと忙しくお茶を淹れてくれた高橋は、素直じゃない事をプイッとしながら言いつつも俺の隣に座った。


『………大丈夫?』


心配そうに俺を見上げる高橋に俺は抑えていた感情が爆発した。


「…もう無理……。
………………っ。」


いきなり下を向いて顔を隠した怜に愛美は一瞬見えた涙に動揺してあからさま顔を背けた。


『…夏木君……。
大丈夫、あたし見てないし、むしろ犬だと思って。』


愛美の言葉を聞いた瞬間、怜は愛美を思い切り抱きしめた。