あんだけあたしは周りに大口たたいたのに、出せた結果は結局これだけ。


まだせめて、90点以上の科目がたくさんあったらよかったのに――



解答用紙を改めて見ると、信じられないケアレスミスばかり。

記号で答える問題を、そのままの答えで解答してたり――漢字間違いしてたり。





ためいきをついて家に帰ると。


「どうだったの?結果は」


お母さんに言われて、あたしは無言で解答用紙を差し出した。


「ふーん」


一枚一枚、解答用紙をめくりながら――


「まあ、よくやったじゃない」


と、お母さんは言った。


「え?でも...」


「あんた、こないだの中間テストが最悪だったじゃない。今回は――少しは頑張ったわね」


たしかに、中間テストは全科目において平均点を大幅に下回るという、きわめて悲惨な結果だった。


「じゃあ――」


「門限11時。いいわね?」


「――ありがとう!お母さん!!」


あたしはお母さんに泣きついて喜んだ。


「ただし、いつか――彼氏、紹介しなさいよ」


にやりと笑う母親に、あたしはたじたじだった。