「――しょうたいじょう?」


ひとみ先輩から、アキの分の招待状まで預かっていた。
さくら色の封筒をアキに手渡す。


「まさか!結婚すんの?ひとみ先輩!」


「みたいだよ〜。なんか幸せそうでね」


見てるこっちまで、微笑んじゃうぐらいにね。


「すごいね〜!ひとみさんって、うちらの2コ上だったよね?」


「ほんっと、たった2コ上なのにね〜」


あたしたちとは大違い、と言わんばかりに、アキと笑いあった。


「アキ、ご出席?」


「うーん、たぶんご出席。バイトの休みもとれると思うし」


「卒業した先輩たちも呼ばれてるのかな」


「かもね。プチ同窓会みたいな」


隣でアキも、出席の欄にマルをつけている。


「で、旦那サマはどんなのかしら」


「なんかね、うちのOBらしいよ。先輩の4コ上なんだって」


「へぇ〜」


「高校の時からの付き合いなんだって!」


ひとみ先輩に聞いたとおりのそのままを、アキに伝達。


「ふーん...あ、零。これ――なんて読むの?」


アキが指さしたのは、新郎の名前。


どれどれ?